「明日に向かって」:正速美(せいそくび)を考える!!
私が、中学生の頃に、技術の先生から教わった忘れられない言葉があります。
それは「正速美」(せいそくび)です。
一つの物(加工作品)を作り上げるに際しての心構えを説かれたものだろうと思いますが、この言葉を色々な場面で見聞きする度に、中学生の頃にこのような言葉を教えていただいた先生に感謝しております。単に技術という工作の世界に限らず、どんな世界でも役に立つ重要な意味を、この言葉は持っていると思っています。
*「正」とは、「正確さ」であり、「確実であること」です。
*「速」とは、「速さ」であり、「迅速であること」です。
*「美」とは、「美しさ」であり、「優美であること」です。
また、美しさは「分かりやすさ」にも繋がります。
どのような仕事であれ、結果として求められるものは、まさにこの3つではなかろうかと思います。
しかし、「正確さ」を追い求めると「速さ」が失われますし、「速さ」を求めると、「正確さ」、「美しさ」を損ねます。加えて、限りなく正確なものは計数上では正しくとも、人間にとって「美しさ」を感じさせるものとは限りません。人が容易には気付かない、ほんの少しの揺らぎがあることによって、心の安らぎを感じることもあることを皆様もお気づきのことと思います。
80点を取るために80時間の努力をしたとします。残り20点を加えて100点にするには、計算上はあと20時間の努力で済むように算出されますが、実際には80時間を要するというような話を聞かれたことがあろうかと思います。そのようなギャップもあります。
この3つのバランスが常に適切であれば、何事も結果に対して満足できるのでしょうが、「光陰矢の如し」で時間は待ってはくれません。使える資源(ヒト、モノ、カネ、情報)にも限りがあります。加えて、昨今のように時代の変化が早く、かつ、デフレ経済の下では、「安らぎ」の「安」が「安価」に変化していますから、なおのこと大変です。
しかしながら、物事に対峙するときは、常に、「この案件で求められているものは何か?」、「正確さ」なのか、「速さ」なのか、「美しさ(分かりやすさ)」なのか、という問いを常に自分自身に投げかけることにより、よりお客様の要望に応じた、質の良いものが出来上がるものと信じています。
よく「経理は1円まで一致させるのが使命である」という言葉を聞きますが、本当に、常にそうでしょうか。
求められている各場面で、「正速美」を柔軟に使いこなし、情報の発信基地となるのが経理の仕事であると、私どもは常日頃から感じています。

